こんにちは、シュンです。
気付いたらパルクールを始めて10年以上経っていました。
今日はパルクールを始めてみたいあなたに向けて、必要な準備と練習方法について基礎から解説しようと思います。
そもそも「パルクールって何?」って方は先に以下の記事を先に御覧頂くのがおすすめです。

目次
パルクールは誰でも出来る?
最近ようやくパルクールも色々なメディアに取り上げられるようになり、機会があったらやってみたい、体験してみたいという方も多くなってきたのではないでしょうか。
また、パルクールのことは知っているけど、メディアで見るパルクールは派手で危険そうに見え、とても真似することなんて出来ないと思われている方もいることでしょう。
しかし、本来のパルクールは危険でカッコイイことをやるためのスポーツではありません。パルクールは誰でも出来るより機能的で強い心身を獲得するためのトレーニング方法の一つです。
メディアに登場するビルからビルにジャンプするような映像は、パルクールを極めた結果できるようになるパフォーマンスの一つであり、多くの場合実際のトレーニングは平地などの安全な環境で行われます。
誰でも出来るということ、そしてトレーニングの有用性が認められ、海外では教育の一つとして取り入れられていたり、お年寄りが身体を衰えさせないための運動の一つとして取り入れられています。
パルクールを始めるために用意すべきもの
パルクールを始めるために用意すべきものは、ほとんどありません。
特別な器具や道具は一切使わないので、唯一必要なのは動きやすい服装とスポーツシューズになります。
誰でもスポーツウェアとスポーツシューズぐらいは持っていますよね。
初期投資がほぼ要らずに始められることもパルクールの魅力の一つです。
パルクールの服装について
まずはじめにパルクールに適した服装はどんなものか説明していこうと思います。
こちらはとある撮影での僕の格好ですが、この日はTシャツにスウェットパンツを着ていました。
Tシャツにスウェットパンツは海外のパルクールシーンでもおなじみの格好で、だいたいパルクールをする時は皆こんな感じですね。
服装を選ぶときの注意点としては以下になります。
- 身体の動きに制限を加えないように、ある程度伸縮性があること
- 服が地面に擦れたりすることもあるので、薄手すぎないこと
パルクールをシューズについて
次にパルクールで使うシューズについてです。
パルクールやる上でどんなシューズがおすすめかと言うと、基本的にはランニングシューズになります。
世界中のほとんどのトレイサー(パルクール実践者)がランニングシューズを履いてトレーニングを行っています。
パルクール専用のトレーニングシューズを販売している会社も海外にはいくつかありますが、値段が高いことや、通常のランニングシューズでも良いものを選べば性能は劣らないこともあり、あまり使われてはいません。
パルクールシューズを選ぶ時のポイントをいくつか挙げていきます。
価格
価格が安ければ安いほどイイというのは何事もそうですが、パルクールで使う靴に関してはなおさらそうだと言えます。
パルクールにおけるシューズは消耗品です。
毎日練習していたらそれこそ、すぐ壊れてしまうことでしょう。
他のスポーツのよりも激しくジャンプするので、シューズにかかる負担は相当なものになります。ジャンプだけでなく壁に飛びついたり、壁を走ったりする動きも行うので、靴底はすぐに摩耗します。
本当に早い人だと一ヶ月ぐらいでシューズは使えなくなります。
パルクールで使うシューズは断然安いものを選ぶべきでしょう。
クッション性
クッション性は人によってもっとも好みが分かれるポイントになります。
足裏の感覚を大切にする人はクッション性が必要最低限のものを選び、足への負担を軽減することを優先する人はしっかりとクッショニングが効いたシューズを選びます。
初心者の場合、しっかりと技術が身につくまでは身体への負担が大きくなりがちなのでなるべくクッションが効いたものを選ぶといいでしょう。
グリップ力
パルクールでは壁を走ったり、壁に飛びついたりするので、シューズが壁や地面に接地したときに滑らないか、しっかりグリップするかはかなり重要です。
シューズを選ぶときは、地面に接地する部分に滑らないゴム素材が使われているか、アウトソールの凹凸が少なく地面に接地する面積を大きくとることが出来るかを確認しましょう。
また、高価なシューズにたまにある靴底にプラスティックプレートなどが入っているランニングシューズをパルクールに使うことはおすすめしません。
アウトソールにプラスティックや金属が使われていると、着地した場所の素材との相性次第では滑ってしまうことがあるからです。
耐久性
価格の項目でも触れましたが、パルクールを実践していくとシューズにはもの凄い負担がかかります。
耐久性が低いシューズを使った場合、たったの数回の練習でシューズが破損してしまう場合もあります。
靴のアッパーは破れやすい素材でできていないか、アウトソールは切れ目部分から剥がれやすくなってしまうので必要以上に分割されていないかなどを確認しましょう。
- パルクールのシューズは基本的にランニングシューズを選べば間違いない
- 価格は安いものでOK
- 初心者はなるべくクッション性を重視する
- アウトソールには地面に接地したときに滑らないゴム素材が使われているシューズを選ぶ
- アッパーにはしっかりとした耐久性のある素材が使われていること
おすすめのシューズ
僕が使用したことあるシューズでおすすめなものを紹介します。
- New Balance Fresh Foam Zante

- Puma Mega Nrgy

写真を見てもらえれば分かると思うのですが、どちらもソールが一枚のゴムで出来ているので、耐久性もあり、壁にしっかりグリップします。
ミッドソールは厚すぎず薄くもないので、初心者と上級者レベル問わず使える丁度良いクッション性能になっています。
だいたい型落ちモデルが5000円前後で買えるのでコストパフォーマンスも抜群です。
足の型が合わないなどの特別な理由がなければ、初めてのパルクールシューズとしては間違いないシューズです。
パルクール始めるにあたっての心構え
パルクールを始めるにあたって、一つだけ心構えとして必要なのは、練習していく中で、常に自分は何が出来て何が出来ないのかを意識しておくことです。
パルクールが他のスポーツと大きく違うところは、ルールが無く、動きに制限も無く、どんな動きもパルクールになりえるというところです。
なので、自分がどんな動きをするのかは自分で決めなくてはなりません。
パルクールを実践していく上で一番大切なのは、実際に動くときに、無理な動き、出来ない動き、練習が足りていない動きを無茶して行わないことです。
これを守らないとパルクールではなくただの無謀な危険行為になってしまいます。
トレーニングを積んでいけば、自分がジャンプで跳べる距離、越えられる壁の高さが、ひと目見ただけで分かるようになります。
始めたばかりこの感覚がないところからのスタートとなるので、より慎重に、少しでも恐怖心を感じたら無理に挑戦しないことが大事です。
パルクールを実践するにあたって、恐怖心を感じるような状態でリスクのある動きをしないということを一つ心構えとして持っておいてください。
練習を繰り返していくと、ある日自然と出来なかったことが出来るようになる日がくるので、焦らず少しずつ上達していきましょう。
どうやって実際に練習していけばいいの?
パルクールに必要なものと心構えを紹介しました。
さぁ、あとは実際に練習あるのみですね!
この段落では、パルクールをどのようにして習得していけば良いのかについて解説していきます。
独学か教室に通うのか
物事を新しく学ぶときに、何事もそうですが、二通りやり方がありますよね。
一つは本などの教材をつかって独学で自分で勉強を進めていく方法。
もう一つは、先生についてもらって、経験や知識のある人に教えてもらう方法です。
どちらも一長一短があるので、自分にあったやり方でパルクールを身に付けていきましょう。
もちろん、どちらかだけでないといけない理由もないので、2つを上手く組み合わせてみるのもおすすめです。
独学でパルクールを学ぶ
え、パルクールって独学でも習得できるもんなの??!と思ったあなた!
出来ますよ!実際に僕は独学でパルクールを習得しました。
今でこそ、全国各地で練習会や教室が開催されるようになりましたが、僕がパルクールを始めた10年前にはそんなものは一切ありませんでした。
そんな環境で僕がどうやってパルクールを習得したかというと、Youtubeの動画をひたすらみて少しずつ技術を習得していきました。
Youtubeで「How to Start Parkour」なんて検索すると下のようなレクチャー動画が沢山出てきます。もちろん日本語で「パルクール はじめ方」と検索してもOKです。
実際のところ、パルクールに複雑な動きというのはそこまで多くありません。
パルクールの動きの多くは、人間が本来本能的に出来る動作の延長なのです。
実際に対面で人から教わらなくとも、動きを動画で見て理解し、自分で試して練習してみることは十分誰にでも出来るでしょう。
動画以外にもパルクールのはじめ方を解説したサイトはウェブにいくらでもあります。
検索すれば簡単に見つけることが出来るでしょう。
また、英語にはなりますが、海外ではパルクールの技術本も出版されています。
英語が読める方はぜひこういった書籍などもチェックして頂くと良いかもしれません。
独学でパルクール練習するメリット
- 教室費用がかからない
- 自分で試行錯誤する経験が身につく
独学でパルクール練習するデメリット
- 何を練習するかは自分で決めないといけないので、実力以上の挑戦をしてしまう可能性がある
- 間違った練習方法を誰かに指摘してもらいづらい

パルクール教室でパルクールを学ぶ
日本ではまだまだ一般的な習い事とは言い難いスポーツであるパルクールですが、少しずつ教室の数も増えています。
ちなみにアメリカやヨーロッパではかなり大きなパルクールジムがいくつも建設されています。
アメリカにあるテンペストパルクールジムはパルクール実践者の間で有名です。
テンペストパルクールジム講師陣によるジムでのパフォーマンス動画
教室でパルクール練習するメリット
- 経験豊富な講師陣から教わることが出来る
- 教室にある専用の設備を使って安全に練習することが出来る
教室でパルクール練習するデメリット
- 教室の会員費やワークショップ参加費などの費用がかかる
- 講師に頼りすぎてしまうと、自分で試行錯誤して技を身に付けたり練習方法を考える力が身につかない


練習会に参加しよう!
パルクールの練習をはじめ、動きに慣れてきたら、ぜひ練習会に参加してみましょう。
パルクールでは世界各地でパルクールの好きな人達が集まって自由にみんなで練習するというイベントが開催されています。
日本も例外ではなく、東京をはじめ、愛知や大阪など各地で有志による練習会が開催されています。
パルクールを続けていく一番の秘訣は、一緒に練習出来る仲間を見つけることです。
パルクールはチームで何かをするスポーツではありませんが、1人で練習するのと仲間と練習するのではまったく楽しさが違います。
仲間と練習することで、新しい動きアイデア共有し合ったり、インスピレーションを貰うことが出来ます。
ある程度練習経験を積んだら、ぜひ一度パルクールの練習会に参加して仲間を作ってください!
日本で開催されているパルクール練習会紹介(準備中…)
パルクールをはじめて機能的な心身の獲得を目指そう!
最初に述べたように、パルクールは機能的な心身の獲得を目指す誰でも出来るスポーツ、トレーニングです。
誕生してまだ数十年しか経っていないにもかかわらず、ここ数年で人気スポーツとして急速に成長しています。
世界で初めて正式にパルクールをスポーツとして認めた国イギリスでは、2017年にパルクールの競技者人口が約10万人を超えました。
この数はイギリス国内のスケートボード人口の約2倍、柔道の人口の約3倍におよびます。(情報元:https://www.sportengland.org/media/12458/active-lives-adult-may-16-17-report.pdf)
これまでパルクールを実際にやってみるなんて難しいと考えていた方も、少しはやれそうな気がしてきたのではないでしょうか。
どんな環境においても自由に身体を操れるようになれるめちゃくちゃ楽しいですよ!
興味がある方は是非パルクールを始めてみましょう!
記事の中で紹介した商品はこちらから